参院選の投票日があさってに迫った。今回、実質的な最大の争点は、憲法「改正」だ。
選挙の序盤、自公など改憲勢力が「2/3を占める勢い」との報道が出た。私としては、国民の側が憲法「改正」への戸惑や不安から、逆のアナウンス効果が起こるかも…と期待した。
だが、終盤になっても変わらない、との報道が相次いでいる。争点隠しがこんなに簡単に通用するなんて…。
安倍首相は、任期中に憲法「改正」をやりたいと発言している。残りは約2年だ。
参院選が終わったあと、秋の臨時国会から、停止していた憲法調査会を開き、具体的な改憲条項の調整へと動き出すだろう。
私の懸念は、憲法「改正」国民投票は、解散して衆院選とダブルでやろうとするのではないかという点だ。
衆院選の政権選択・憲法「改正」セット、これは彼らに有利だろう。メディアコントロール術もアメもムチも高度化している。日本会議などの運動団体、ネットも活発、「改憲」のチャンスと捉え一気に来る可能性が高い。
改憲勢力2/3の見出しが繰り返されることに比べ、国民の関心が今ひとつ盛り上がらないのは何故なのか? いまの主権者の心象風景はどんなものなのか? 現実をしっかりとらえているのか?と、非常に気をもむところだ。
たぶん国民には、現実感がないのだろう。
私たちが、「憲法9条が削除され戦争への道にすすむ」と強調しても、そんな事のイメージ構成ができないのだと思う。以前なら戦争体験者がたくさんいて、戦争のイメージは過去の日本の戦争としてイメージできた。
いま、戦争や紛争のイメージは、中国の南シナ海や東シナ海での進出であり、北朝鮮の核やミサイル実験の事だろう。報道もそれが繰り返され、抑止力の必要性が現実的に受け止められる。
だが思い出してほしいのは、イラク戦争のことだ。まだ記憶に新しいし、ISにつらなる中東の混迷は、ここから始まった。日本もイラク戦争を支持し、自衛隊を派遣(兵)した。
その関わりを主権者として、日本国民はキチンと総括できているのか? 憲法が改悪され九条がいじられれば、イラク戦争での英軍のように、米軍についていくことになる。
イギリスのイラク戦争検証の報告書から、日本の自衛隊に関するものが出てきた。
日本の自衛隊がいた地域の警備は英軍が行っていた。英軍は撤退予定だったが米国からの要請があり、自衛隊の撤退まで任務を延期せざるを得なかったというもの。(赤旗7/8)
なぜ、米国は英軍徹底を延期させてまで日本の自衛隊をそこまで活動させたのか?。
後日、発表された「チルコット委員会」について、えらく違う日本との比較を書いてみたい。
ゆでガエル現象…を考察したい。
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とにかく、明日、あさってまで全力を。