サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

ブータン① 「幸福立国

 行ってみたい国のひとつブータン。九州より少し広い面積に人口わずか67万人、合併前の熊本市程度のヒマラヤの仏教国。左の本を紹介しながら何回か書いてみます。
 ブータンの提案は、GNH(グロス・ナショナル・ハピネス)=国民総幸福量。GDPに対抗する考えが根底にある。GDP(国内総生産)は、新聞テレビで、経済成長をあらわす指標として報道され、その増減に人々の幸福が表されているかのように金額で表される。これが伸びれば、経済が成長しており、万事うまく行くが如く。しかし、ここに大変な誤解がある。
 交通渋滞はイライラするが、ガソリンの使用量を増やすのでGDPを増やすことになる。交通事故もGDPを増やす。自殺も戦争も環境破壊も市場を経由し、金の支払いがあればGDPに加算。不経済なことが経済成長に加算され、不幸なことが幸福増と思い込まされている。商品生産と消費、市場経済のためだけの極めて不十分な指標GDP。
 残念ながら、こんなことはGDPに加算されない。主に女性が担っている家庭での家事・育児・介護は、きわめて大事な仕事だし、幸福を生んでいるが金銭支払いがないのでGDPに加算されない。ボランティアも同じ。なんか変でしょう。
 私の家事はごくわずか(スミマセン)。無視して結構ですが、妻・純子さまの家事労働が経済指標に反映されていない。お金があって炊事・洗濯・掃除・犬の散歩など、外注してお金を払えば経済活動。怒れ!、家事労働者たち。(つづく)。