高橋氏は、アメリカがイスラエルを支持する理由をもう一つあげる。
進化論を否定し、同姓愛、妊娠中絶を否定するキリスト教原理主義、福音派の人たちだ。
有権者の十数%を占めている彼らは、投票率も高く、選挙への影響力も大きい。共和党の大票田だ。
彼らは、イスラエルの建国を聖書に記されたユダヤ人の古代王国の「神の御業」による、よみがえりと捉えている。
イスラエルの建国は、神の力による奇跡であると。
そして占領地の入植まで支持している。
占領地の全パレスチナのユダヤ化がイエスの再臨の準備になるという世界観を持っている。
そうなるとネタニヤフのパレスチナ占領地への入植は、神の意思に従った行為となる。
宗教って、思い込み、信じ込みから始まるから怖い。他を想像することがない。
イスラエル批判のユダヤ・ロビー
ユダヤ系アメリカ人のイスラエル支持は広く深いが、多様化が生まれていると高橋氏は指摘する。
2008年に発足したJストリートというユダヤ系団体は、イスラエルを支持しながらもガザ攻撃に批判的だそうだ。
主張としては、パレスチナ国家樹立の2国家による解決。
1967年の線までイスラエルの撤退、ガザとヨルダン川西岸でのパレスチナ国家の樹立だ。クリントンやオバマが描いた和平案に沿っている。
考え方として、イスラエルのユダヤ性と民主的なリベラル価値の両方を追求する立場だ。
占領を続け、パレスチナ人の人権を蹂躙し続けるイスラエルは、ユダヤ人たちが夢見てきたリベラルな民主国家ではない。常にテロと戦争の影に怯え、臨戦態勢にある国家を変えたいと思っている。
イスラエルが民主主義的でリベラルであるには、アメリカが介入してでも、占領地を返還させ、パレスチナ国家との平和共存をさせる必要だとの考えだ。
たしかの世論も変化してきているようだ。
2020年にJストリートが公表したユダヤ人世論調査では、アメリカのイスラエルへの援助が、ヨルダン川西岸の併合に使われないようにする提案に57%が賛成している。
また他のユダヤ系組織が公表した世論調査でも、ユダヤ系市民の61%が二国家解決案を支持している。
ユダヤ人もイスラエル人も、ネタニヤフ支持一色ではないということだ。
ならば、早く戦争を終わらせ、平和と復興を初めてほしい。
ユダヤ人とイスラエル人とネタニヤフは違う。(写真:ネタニヤフ・ウィキ)
www.youtube.com