なぜガザは戦場になるのか 高橋和夫著(ワニブックス)を読んだ。
わかりやすく面白かった。
第5章は、揺れ動くアメリカ。
なぜアメリカがあれほどまでにイスラエルを擁護、支援するのか? ナルホドだった。
まずユダヤ人の人口は約750万人、アメリカ3.5億人の2%程度に過ぎない。
しかし、連邦上下両院議員の総数535人に対し、ユダヤ系議員は33人いて(23年)、比率は6%になる。
上院だけでは100名中9名がユダヤ系なので9%だ。
つまりユダヤ系の人々は、人口の割りに、政治的に大きな力を発揮しているといえる。
J・ミアシャイマーらの論文によると、1970年代以降、アメリカの対外軍事・経済援助の2割がイスラエルに与えられているという。
著者の高橋氏は、その強いロビー活動の理由を、
①ユダヤ人が少数ながら熱烈でよく組織された集団として行動していることを上げる。
早くからアメリカ・イスラエル公共問題委員会(AIAC)が組織され、予算規模1500万ドル、職員150人ほどが、全米50を超えるユダヤ人組織を束ねている。
②ユダヤ人の教育水準が高い。ジャーナリスト、評論家、研究者、教授らを多数出しており、マスコミでの発言力が強い。ニューヨークタイムズ紙はユダヤ人の所有。
また経済力のあるユダヤ系市民は、多くの政治献金を行ってきた。
③人口分布。大統領選挙の勝敗を決める人口の大きな州にユダヤ人が集中している。
伝統的ユダヤ系市民は、民主党支持が多いらしく、トルーマン大統領は、イスラエル建国の国家承認を11分後に行って、選挙の劣勢を挽回し、イスラエル支持を得て大統領選に勝利した。
逆に共和党のアイゼンハワーは、ユダヤ系支持を当てにできないので、1956年の第2次中東戦争では、イスラエル軍をエジプトから撤退させた。
なるほど。
