日中漂流(毛里和子著:岩波新書)のつづきです。
166ページに中国の朝鮮戦争参戦の事が書かれている。
中国が送った兵士はのべ297万人にもおよんだ。
そして戦闘員が11.5万人犠牲になり非戦闘員も5.5万人も亡くなった。
内戦で疲弊しているところに、戦争に膨大な経済力を費やし、停戦後の北朝鮮への経済支援の負担も大きかった。
そのことが台湾統一に影響したとは知らなかった。
朝鮮戦争に参戦することがなければ、内戦終結、台湾併合へと進んだかもしれない。
毛沢東も指導部も朝鮮戦争参戦には、そうとうな逡巡があったようだ。
国共内戦の傷は深く、米軍の装備にはとても及ばない事実があり、反対や懐疑論があったからだ。
当然だろう。
著者は、毛沢東の参戦の決断をした理由は、解放戦争を戦ってきた中国が朝鮮半島での「解放戦争」に反対するわけにはいかない、という道義的理由があったとする。
結果的に、米軍(国連軍)が押し返し、北へと中国に迫った。
中国は38度線を超えた場合は参戦するという金日成との約束を守り兵士を送ることになった。
中国の怖れは、米軍が朝鮮戦争に勝利し、半島に米軍の駐留が永久化するかもしれないとの事だった。
つまり、日本の米軍基地のように。

中国は、日本の米軍基地は永久化しており、台湾海峡危機の時はいつも米空母が迫ってきた。
そして今や、日本の自衛隊が中国への敵基地攻撃力、継戦能力高め、日米の軍事演習も盛んにやっている現実を見ている。
中国は、今日また、台湾周辺で軍事演習を始めた。
アメリカはベネズエラの石油利権を目的に、空母を派遣、タンカーを拿捕、攻撃を開始している。
これらの国に国連常任理事国の資格はない。拒否権をはく奪せよ。少なくとも武力行使への説明を求め、解決への提案を示すことが必要だ。
争いはやめ、話し合いで解決すべきだ。
もともとは、どこの国家の所有物でもない。
それぞれに先住民が長く暮らしていた。自然と共生しながら。
どこの土地も海も空も、多様な生態系、生物種のものだ。人間もその一部であり、国家は人為的なものだ。
(写真:ウィキより)