「世界滅亡マシン」(岩波:ダニエル・エルズバーク著)のつづきです。
戦争の在り方も近代戦になるにつれ大きく変わり、一般市民の犠牲が増えることになった。
その中心は都市爆撃だ。イスラエルによるガザへの空爆は、7万人を殺害し、ほとんどの家屋は破壊つくした。
核兵器による広島、長崎の都市爆撃に至る変化が2つあったと著者のエルズバーグは言う。
①航空戦力が勝利の鍵であるという信念を一部の軍事専門家が持ったこと。
②文民政治家も航空司令官も、都市ーすなわち民間人住民ーを正当な分自目標とみなす意思を強めたこと
ヒトラーがポーランドに侵攻した日、第二次世界大戦がはじまった。
ルーズベルト米大統領は、すべての交戦国に向けて、次のような要請を行った。(写真:ウィキ)
「過去数年、世界各地で激しい戦闘が行われている間、無防守の人口密集地にいる民間人に対して空から容赦ない爆撃が行われ、その結果、何千という無防備の男性女性、子どもが死傷していることは、文明人たる者の心を痛ませ、人類の良心に深い衝撃を与えている。
世界が現在直面する、悲劇的な災厄に際して、人類がこうした形の野蛮な行為に訴えるなら、勃発したばかりの戦闘に何の責任もなく、また、いささかも加わっていない何十万もの無辜の人々が命を失うことになる。
よってわたしは、公式に戦闘に参加する可能性のある各国政府に向け、いかなる場合にも、またいかなる状況下においても、自国軍が民間人住民あるいは無防守都市に対して空から爆撃を行うことはないという断固たる決意を表明するよう、緊急にこの要請を行うものであり、戦争に関するこの原則が敵国全諸国においても等しく厳重に順守されるものと理解している。早急な返答をお願いする」
こんな事があったなんて知らなかった。
イギリスとフランスは了承し、自国司令官に向けて「最も狭い意味で厳密に軍事的な標的以外は、いかなるものに対する」爆撃も禁止すると指令を発したと宣言した。
その後、ヒトラーのドイツも同意した。