「世界滅亡マシン」(岩波:ダニエル・エルズバーク著)のつづきです。
ロシアのウクライナ侵略--プーチンは、たびたび核の脅しを行ってきた。
心配はされたが、核爆発は起きていない。世界中に配備されて使用可能なのに80年間も使われていない核兵器。やはりムダの最たるものだ。
しかし今また、各国は核の増強に動いたり、配備を広げたりしようとしている。
日本も「核兵器の配備」を、言葉のゴマカシの「拡大抑止」として、核持ち込みや配備を行おうとしている。
核戦争の危機と言えば、1962年のキューバ危機だ。
さて、実際はどうだったのか?
本のページは飛んで226-「キューバ-その真相」の部分。
人類絶滅の危機から30年、40年たって当時の指導者がキューバ危機をどう捉え、つまり双方、キューバのカストロも含むが、米ソが相手の認識と行動をどう捉え、どう対抗しようとしていたのか?
これについてエルスバーグは、書いている。
政治指導者、軍の司令官、末端で核含む兵器を発射させる兵士、すべて感情と思いを持つ人間の連鎖による行動だった。
一言でいえば、偶然の偶然が核戦争を回避させた、ということだ。
ケネディがキューバの海上封鎖をしていた時、海中には4隻のソ連潜水艦がいた。
米駆逐艦は、そのうちの3隻をソナーで探知、練用爆雷(手りゅう弾)を落として、ソ連潜水艦を浮上(降伏)させようとした。
その要求は、ソ連潜水艦に伝わるかと思ったのか?。
ソ連側潜水艦の艦長ほか、なにやら小規模爆発で艦に損傷はないと分かったとしても、駆逐艦側が浮上を要求するシグナルとは思わなかった。
そして地上では、すでに米ソ戦争が始まってしまったと考えてもおかしくなかった。
ジーゼルの潜水艦が駆逐艦に発見され追尾されては、逃げ切るのは困難、浮上して降伏するか、魚雷で米艦船を攻撃するかしかない。
実は、ソ連潜水艦が搭載していた魚雷は、米艦船群を破壊できる核魚雷だった。
駆逐艦、米軍側もケネディ側も、そんなことは知りもしない。
ソ連潜水艦側も本国との通信は、ほとんどできなかった。
対応は、艦内の判断によるしかなかった。

米軍側に発見されたソ連潜水艦3隻のうち2隻は、攻撃を受けていると考え2人の艦長は、魚雷発射の準備態勢を命令した。
(写真:ウィキ)