サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

デジタル・デモクラシー⑭ デジタル立憲主義

 監視資本主義への抵抗に対し、著者は2つ提起する。
 一つは、集団行動と立法の力。デジタル世界に「公正」と「倫理」、「社会正義」を求める力。
 米国で顔認証技術禁止条例を求める運動がある。プライバシー保護だけでなく、有色人種への差別への怒りが背景にある。
 アマゾンの倉庫で働く労働者の組合結成、中国など強権的な国でも、権力の目をかいくぎりながら連携抵抗を進めている。
 二つ目に、「自前の技術」という可能性もある。
 三つ目に。
 グーグルでない検索エンジン「ダックダックゴー」、ZOOM以外のウェブ会議システム「ジッチミート」などがあり、監視されず、利用者データの第三者提供もなく、セキュリティも高く、オープンソースで無料という特徴を持つ。
 2022年米国で、グーグルとアマゾンの従業員数百人がデモを行った。
 グーグル、アマゾンがイスラエル政府とクラウド技術、AI サービス、顔認証技術などの契約を12億ドルで結んだ。
 これらの技術でイスラエル軍は、パレスチナ人監視を行うと研究者・技術者が反対の声を上げた。
 「プロジェクト・ニンブス」
https://forbesjapan.com/articles/detail/50306

 イスラエル軍のガザ進攻、ヨルダン川西岸のパレスチナ人の監視に、実際に使われている可能性は高い。

 技術は強いものが持ち、弱いものに強い力を行使する。監視資本主義、デジタル資本主義。
 歴史は、じかんがかかったが大資本を規制し、労働者の権利を獲得し、消費者を保護するルールを作ってきた。
 行動、闘いこそだ。忘れてならないのは、気候危機に際した今、時間のほとんど残されていないということだ。


 記事と写真は関係ありません。花は、実がつかないアケビです。