「マインドハッキング」の続きです。
私が書いているのは、フェイスブックの事なのだが、私のフェイスブック友達は、この手の内容にはあまり反応しない。
それもデータの一つとして収集、蓄積される。
「どこの店で何を食べて美味しかった」とか「ケガしたとか、風邪ひいた」とか、面白い写真見ての「いいね」が多い。
これも収集され、アルゴリズムで分析され、各人への広告に役立てられる。
だが広告狙いでなく、人格狙い、プライバシー狙いに利用されたらどうか?
穏やかに「いいね」クリックできるだろうか?
(写真:FBのCEOマーク・ザッカーバーグ ウィキより)
こんな風だ。
スティーブ・バノン(元トランプ側近)が著者クリストファーらの会社にやって来た。
簡単なプレゼン後、パソコンに座った男は、バノンに言った。
「なんでもいいから名前を言って下さい」
「なんでもいいから州名を言って下さい」
バノンは適当に、実名(A)とネブラスカ州と答えた。
キーボードがたたかれ、スクリーンには、Aという名前のネブラスカ住民の一覧表が映し出された。
そのうちの一つをクリックすると、大勢のAの中の一人の女性のあらゆる個人情報が出てきた。
顔写真、勤務先、自宅、子ども、子どもが通う学校、自家用車。彼女は12年の大統領選挙でロムニーに投票し、歌手のケイティ・ペリーのファンで、アウディを運転する。
これらの情報はリアルタイムでアップデートされていて、彼女がフェイスブックに何か投稿すれば、すぐに見る事ができる。
これらはフェイスブックのデータを基にしているが、国政調査の欠測補完データや業者から個人データを購入して統合すれば、彼女の更に詳しい個人データを見れる。
銃の保持、飛行機搭乗、健康状態など知り、彼女の人生をそのまま複製できる。彼女はそのことについては何も知らない。
これらの情報は、フェイスブックにアクセスできるたからで、フェイスブック側の責任は極めて大きい。
バノンはトランプ大統領誕生のため、このシステムを使い人々を操作した。(P172)