イスラエル元兵士が語る非戦論(集英社新書)の続きです。
ハマスは2023年10月7日、イスラエルに数千発のロケット弾を発射し、戦闘員が侵入して音楽祭に参加していた市民などを殺害し、200人以上を人質としてガザに連れ去った。これは、言い訳できない残虐非道な行為だ。
ガザの市民や子ども達がこんな虐殺行為を望んだろうか? そんなことはない。
ハマスの指導者の甘い考えで、何十倍もの取り返しのつかない悲劇が今も進行中だ。
ダニーさんの甥は銃撃されたものの半日隠れ助かった。しかし一緒に参加した友人2人は殺された。
妹のイリスさんは、4日間シェルターで過ごし助かったが、親友の家族4人は殺された。他に殺害・拉致された知人は数十人にのぼるという。
この虐殺を受け、「武力よりも対話による平和を」と言っていたダニーさんの友人は、「ハマスとの対話はありえない。ヒトラーとの対話が不可能だったように」と豹変したそうだ。
また幼なじみの女性からは「ガザの全ての市民を抹殺しても構わない」とのメッセージが届いた。
パレスチナ側との対話や復讐反対をあげる人は、「裏切り者」と呼ばれる。
気持ちはわかる。誰だってそうだろう。時がたっても、その気持ちは変わらないだろう。
だけど冷静になって、その気持ちは変えないでもいいので、イスラエルのガザに対する市民や子ども達への一方的な残虐な行為は許されるべきではない。
虐殺への怒りが強いなら、虐殺される人々の気持ちもわかるはず。
罪のないイスラエルの人たちが殺される。
罪のないガザの子ども達が学校や病院で殺される。
どちらも憎み、やめさせるべきではないか。
何より米国・米国民が、イスラエルへの爆弾や武器の支援を止め、国連決議を守らせれば解決する。世界もその声をあげよう。
(写真:ウィキより)
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