サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「基地国家日本」の形成と展開⑩

 松竹氏も願っているだろう、日本とアジアの平和への道。
 それが今、敵基地攻撃能力の保持、自衛隊基地の堅固化や弾薬庫の増強など継戦能力の向上、その為の予算確保など、戦後日本の重大な大転換を進めている自公政権とそれを後押しする一部野党。
 その時に何をなすべきか? 様々な知識もあり、事態を理解しているだろうハズの人が‥。
 自説にこだわるのは、悪いことではないだろう。
 だが、日本を危機に向かわせる相手を見定め、正面から批判することをしないで、国会でも運動でも正面から闘っている日本共産党に、しかも統一地方選の直前に、主要メディアも巻き込んで。メディアの応援は、さぞ心地よいことだろう。
 議論は大事。自説を大事にするのは大事だが、議論の展開の場と仕方によって、話題は大事な認識過程からずらす役割を果たす事がある。松竹氏も「苦慮」とは書いているが、一連に結果が予想できないほどの知識や経験がない人ではあるまいに。
 日本の対米従属・軍事国家、戦争への道を食い止めたい運動と政党にとっては、大きな打撃となる。
 また喜んでいるのは、自公政権、軍拡をしたい人たちだ。「専守防衛」の立場の人にとってすらマイナスだと思う。対米従属の認識も含め、考えがきわめて甘すぎる。結果は、結果としてでる。厳しいだろう。
 彼は、今の自衛隊を合憲と思っているのだろうか? 
 敵基地攻撃力を保持し、国民の安全よりも継戦能力向上を図り、米軍に一体・従属化している自衛隊を合憲と思っているのだろうか?
 憲法体系よりも、対米従属の安保体系が優先されてい日本の政治・経済・社会。歴史を現実を見れば明らかなのに。
「核抑止力抜き専守防衛」、つまり安保条約容認の彼の説は、核廃絶を将来課題にする「究極的核廃絶」と同じだろう。歴史を見ても、核廃絶の世界の本当の流れは、「核兵器禁止条約」の広がりにある。核軍縮など部分的な要求に意味ある場合もあるが、正面から核兵器の全面禁止、完全廃絶の主張と運動こそが、基本であり事態を長期的にも変える力となる。
 松竹氏は、日本共産党を「自民党の左派」に、と主張するが、それは自民党入って左派を作ればいい事だ。わざわざ日本共産党を右傾化させなくてもいい。右傾化している政党はたくさんある。
 対米従属がますまず深化して日本の戦場下が危ぶまれ、その土台に日米安保あると考える唯一の政党が日本共産党であり、その政党を安保容認に引き込むことは許されない。
 松竹氏の主張に中には賛同する内容もある。どんな政党、団体、個人だって同じだ。改善は、どのように進められるべきか?それぞれ団体の結社の自由に基づいて行われる。彼の処遇の見通しも極めて感覚がずれている。