サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

気候民主主義① くじ引き会議

 気候民主主義 --次世代の政治の動かし方---(三上直之著)を読んだ。200ページもないのに2310円もした。岩波書店、ま、仕方がない。それだけの価値はあった。お薦めですので紹介します。

 代議制民主主義が機能しておらず、国民、市民の声が政治に反映していない国政や地方政治が多い。日本は、その典型だ。
 代議制といっても、代表を選ぶ選挙の仕組みが公平に作られていない場合が多い。多少公正な選挙制度であっても、ポピュリズムもあって、一時的なPRによって感情に左右される有権者も多い。
 特に選挙宣伝にはカネもかかり、企業からの献金の影響大きく企業サイドに歪められる。
 政治家は、選挙に当選するために有権者が飛びつきそうな短期の利害にかかわる問題を訴える傾向が強い。そのため地球環境問題や気候対策など、長期的な話には踏み込みにくい。
 そして、そんな仕組みが定着して、なかなか社会が変わっていかない。
 有権者、国民の縮図であるような議会にするには、無作為抽出で選ばれた人たちで構成するしかない。年齢、階層、学歴など、社会の縮図としてバランスの取れたもので議論を重ねることが大事だ。
 ということでそんな動きが、フランスやイギリスで「気候市民会議」として開かれている。
 
weekly-economist.mainichi.jp