「アナザー・マルクス」マルチェロ・ムスト著(堀内出版)を買って読んでいる。紹介する。
もう一つのマスクスということだから、旧来のマスクス主義者とは違う角度から、マルクス像を伝記として描いている。
なぜ?
それは、マルクスとエンゲルスの研究・著述のすべては世に出ていないか。
それは現在も新メガ版として編集・出版され続けていて、まだ何年もかかるらしく、とりわけマルクスの晩年の研究ノートは知られていない。
そんな中で、マルクスの研究は、マスクス主義者によって歪められてきたようだ。
確かに、私が若い頃は「マルクス・レーニン主義」として学んだ。
これは、スターリンによるもので、政治的色彩が強いものだったが、今もまだ、残滓があるかもしれない。
現在でも、中国共産党において、マルクスが賞賛され、党の思想支配の道具とされている。
社会主義や共産主義が国家主義的として利用された背景要因がここにあるようだ。