安倍内閣が「即位の礼」の儀式に伴わせて「恩赦」を閣議決定した。
恩赦、どうもわからん。裁判で司法が決定した刑を、時の行政が減刑したり免除できる。なぜ?
憲法には、73条の内閣のところの7に、大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を決定すること、とある。
これもわからん。
だいたい恩赦の始まりは、王様が、おめでたい事があったからと、罪人の罪を許すと言う、封建時代が始まりだろう。
「恩赦は天皇の『大御心』でゆるすというのが語源で王政の遺物」(毎日10/19)と憲法学者の小林節)さんが述べている。
そのとおりでしょう。天皇が即位するので、めでたい時に免じて罪を許す。
国民主権に反するし、3権分立に反し、憲法違反の感じがする。
憲法の規定ならば、天皇の慶弔や何かの出来事と関連ではなく、罪を許す個別、特別の理由をしっかり審査して行えばよい。
でないと、まじめに罪をつぐなった人と、偶然?恩赦で、罪を許された人の不公平感があり、平等原則に反する。
たとえば、天皇の結婚とか出産とか、代替わりとか、この時期は恩赦されるだろうと思って、犯罪を起こしてもよいと考える人も出てくるのではないか。
明仁天皇が即位した1990年の時は、約250万人が恩赦され衆院選で罰金刑を受けた公選法違反の5000人が対象となった。ほとんど政権党の自民党関係の選挙違反者だっただろう。これらはあからさまな政権による天皇の政治利用となる。
おかしい。
だいたい原発事故を起こした東電の幹部らは罪を問われず、関電の役員ら汚職の問題の追及は税務署も警察もマスコミもあいまいだ。
おかしい。