日韓の貿易問題。
複雑でややこしい話しだが私も少し勉強してみたい。今回、徴用工問題は別に置いておいて、貿易問題だけに。
まず、違う角度の2つの論調を紹介したい。
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①韓国で燃え盛る「ホワイト国除外」への反日感情、日本はどう振る舞うべきか(真壁昭夫法政大院教授)
こちらの考えは、日本からの素材輸入ができなくなり、韓国は窮地に陥るので、向こうが下りてくるのをまてばいい。というような、日本のニュース・情報で一番あふれている論調だ。
これから韓国は相当に苦しくなる。私もそう思う。だが日本側の方も、耐えられる程度で痛みで済むのかどうか? やってみないとわからない。
世界の動きをみれば米中貿易戦争の深化、イギリスEU離脱、日本の消費税10%増税など、世界不況に突入するおぜん立てはできている。
だから争いはやめて、せめて経済と歴史・政治は分離して事に当たる方がお互いのためだ。
. 次に
②日韓経済戦争勃発、世界の半導体業界に何が起きるか(湯之上隆技術経営コンサル・微細加工研究所所長)
こちらはかなり専門的だ。
韓国が受ける短期的な打撃を認めながら、短期の影響が韓国だけで済まない事を指摘する。
72.6%の半導体・DRAMのシェアを持つ韓国の生産をが滞れば、世界中のスマホやテレビほか、あらゆる電子製品の生産が滞る事になる。半導体や電子機器の高騰は、車も含めあらゆる工業製品の生産を直撃し、世界経済も直撃する。これらを米国をはじめ各国が容認するだろうか?
日本も同じだ。韓国が日本への半導体の輸出を、同じように安全保障を理由にストップすれば、台湾などから輸入拡大するにしても、半導体の価格は高騰し、車も家電品の価格が上昇し、生産も厳しくなる。
中国は、米国との貿易摩擦の教訓から、米国技術に頼らない製品の開発をすすている。当然、韓国も困難だが、自国技術の開発に死に物狂いで取り組むだろう。今、韓国は対日本貿易赤字、日本は対韓貿易黒字だがこの黒字は直ぐになくなる。長期的にも、韓国貿易で黒字はなくなるだろう。
一番痛感するのは、日本の技術や優秀さへの過信だ。歴史や政治問題も、「日本(人)は優秀」この考えが横たわっていると思う。東芝が売られ、シャープが売られ、日本の名だたる企業が落ちぶれゆき、今や車ぐらいしか競争力のある産業は残っていない。この現実を直視した方がいい。こうなったしまった自民党政権と経済界の責任は大きい。それに気づくべきだ。
いずれにしても、両政府、両メディア、両国民とも冷静になり、それぞれ別々に話あった方がいい。ナショナリズムを煽るのは双方ともやめた方がいい。
(ヒロシマの日に)