これ、ちょっと紹介しときます。
21日の「朝日」に編集委員の大野博人さんが書いています。なかなか考えさせられまあす。「大衆順応という時代のわな」
1951年、米国の大学で実験が行われた。
教室に集めた7人から9人の学生に2枚のカードをみせる。
1枚目には、直線が1本、2枚目には長短の異なる3本がが並んで描かれている。このうち1本だけが1枚目の直線と同じ長さ。
学生たちは、その1本が3本の中のどれか、と問われる。長短はかなりはっきりしている。普通ならまちがえる率は1%にも届かない。
だが、グループの学生のほとんどが「サクラ」で、本当の被験者が1人だけだと、どうなるか。
「サクラ」は事前に指示されたとおり同じ誤った答えを口にする。そのときただ1人、事情を知らない学生の反応は?
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多数派に引きずられて答えを誤る率が36.8%に上がった。だれも同調を強制していないし、答えが違っても罰則もないにもかかわらず。
自分がその何もしらない被験者だったら…と考えてみる…。
理由もいろいろあるようだ。
日本だったら、もっと率が上がるだろう。加えて日本は、上下関係による同調圧力、それに対する忖度対応は長く定着させられている。
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ソロモン・アッシュ博士の実験だった。「赤狩り」「が吹き荒れていた時代のこと。
「コミュニケーション技術が発達して、人々の考えが操作され同意へと誘導される時代だからこんな研究をしておく必要がある」と博士。