18日「西日本」特派員(川原田健雄記者)レポートが載った。(引用し紹介)
驚いた。中国の話で、こんな具合だ。
人気歌手のコンサート会場。
「来場した数万人の中から、経済事件で指名手配中だった男を逮捕」
「防犯カメラに映った来場者の顔の画像と、警察の容疑者のデーターベースの画像を照合し、特徴が一致する男を割り出した」のはAI。
1日に7〜12万人が利用する駅で、サングラスをかけた警察官が容疑者26人を発見、逮捕したそうだ。
これは、「顔認証付きのサングラスが〜〜相手の顔を見ると警察のデーターベースと照合され、〜〜 識別にかかる時間はわずか10秒」だという。
ATM(現金自動預払機)もカメラで顔を読み取り、登録してある画像と照会し、携帯番号、暗証番号を入力すれば、カードは不要。顔認証の無人スーパーもあるという。
「AIは、1秒間に105人の顔を見分けられ間違う確率は1/10〜100万にとどまる」とのこと。
こんな話もある。
「ある中学校は教室に監視カメラを導入し、生徒の授業態度の分析を始めた。悲しみ、怒り、失望など7つの感情を見極め、教師が授業方法の改善に役立てている」
中国には約1億7000万台の防犯カメラが設置されており、今後数年で4億台に増える見込み。指紋とちがい、画像は収集が簡単で、本人が撮影されたことも監視されている事もわからない。どこに行くのか人類、科学・技術って感じだ。
中国は中国共産党により一党独裁で言論統制、弾圧も激しい。この監視システムは、人権活動家などよりも、デモ参加者など一般市民が対象になるだろうと、記者は懸念している。
まるでジョージ・オーエルの“1984”の社会だ。社会主義を標榜している中国、なんともいやはや、「社会主義」への誤解を、さらに広げる事態だ。生誕200年も迎えたマルクスも、さぞや嘆いている事だろう。
これからは自己防衛のために、マスクとサングラスをかけ、帽子かぶり、歩き方や手の振り方、姿勢も変えながら歩かないと特定される。悪い事をしていなくても、権力は、犯罪者としてでっち上げられる。些細な抵抗者でも。