先月の「熊日」の連載「壁の向こうへ」の記事だった。良い記事だったので紹介したい。
イルカ協力 伝統の漁
ミャンマーのインダウン村のイワジ川。
漁師が木船をこぎ出し、船のふちを木の棒でカンカンカンーとたたくと、一頭のイルカが現れた。一瞬だけ黒い頭と背中をのぞかせ水中へ。
イルカは船の近くをふるぐる回り魚を追い立てる。
川面にイルカの尾ひれがひらめいた時が、「網を投げる準備をして」のサインだそうだ。
漁師が網を構えると、再びイルカの尾ひれが現れ、すばやく水面を強く打った。
漁師が水しぶきが上がった方向に網を投げ入れると、魚が何匹をかかっていた。イルカの方も網から逃げる魚を捕るようだ。
イルカと協力して漁をするなんて、なんて面白い風習なのだろう。暮らしは貧しいだろうけど。
しかし、人は豊かさを求める。電気ショック漁で稚魚まで大量に捕獲する。イルカも感電して、人を避けるようになった。
魚が減ったので養殖が増えた。
イルカとの漁も観光向けの”見世物”に。それだけでもイルカと協力の漁法の継承の努力は続いている。
人類全体の縮図のような気がする。生態系資源を食いつくす、それを惑星・地球規模でやっている人類。
明日は、異臭の中 見えぬ明日