- 作者: 五味洋治
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 2017/12/20
- メディア: 単行本
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タイトルのとおり、冷戦下の朝鮮戦争が終わって(休戦)70年近くたっても、冷戦が終わって20年近くもたつのに、その軍事的構図が残っている。
その米側の軍事的な構図に日本も組み込まれ、アジア太平洋を睨む米軍の出撃基地を許している。
なので、日本国民として朝鮮戦争の歴史を知る事はとても大事な事だ。
韓国の首都ソウルには、米軍の巨大な龍山基地(ヨンサン)がある。北朝鮮の軍事境界線からわずか30kmらしい。 実は朝鮮半島の長い歴史の中で、ここ龍山地域は、絶えず占領してきた外国軍の基地が置かれてきたところだ。
なので日本が朝鮮を支配し、植民地にした時も日本軍の広大な基地が置かれていた。そこを米軍が接収して、現在も基地を置いているが、なんと、旧日本軍の建物を今でも使っているとの事。
また、在韓米軍も在日米軍も同じ、米国の「太平洋軍」の所属している。こんなことは、日本人として知っておくべきだ。
そのソウルの中心地にある龍山基地が、韓国政府の30年もの長い交渉、努力の結果、移転し始めている。跡地には再開発のビルが建つ計画が進んでいる。(図は同書より)
実は韓国でも、日本と同じように米軍基地は、様々な事件、事故を繰り返している。
2000年には、漢江に米軍が劇薬を流していた事件が発覚。死体の防腐剤として使用したホルムアルデヒドを流したようだ。これに市民が怒った。
2002年、米軍装甲車による中学生2人の引き殺し事件が起きた。当然これにも韓国民は起こり基地撤去運動を広げた。
2011年、米軍基地「キャンプ・キャロル」の敷地内に枯葉剤のドラム缶を250個埋めたと、元米軍人がテレビで証言をした。などなど他にもたくさんある。
以前として韓国は、北朝鮮と戦争状態を抜け出していない。今も緊張状態にある。
日本は、平時なのに、首都の横田基地、首都圏の横須賀、厚木の他、岩国、佐世保、沖縄などに米軍基地をおき、アジア太平洋、世界中への出撃の基地として米軍に使わせている。
「米軍は日本を守ってくれている」との神話のためだ。