サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

三沢基地と北朝鮮

  憲法論議で私が不足と思う「軍事の実態」ついてです。
 昨日、書いた「世界」1月号に、ジャーナリスト斉藤光政氏の三沢−攻撃とミサイル防衛の最前線が載っていて、参考になったので引用しながら紹介します。
 米軍三沢基地のある青森県。昨年、平和大会が開かれたところですが行けば良かったと後悔。
 こんなに米軍・自衛隊基地が多く、核関連施設の多いとは思いませんでした。
 北海道以上に、本州北端の防衛の最前線青森県。沖縄についで2番目に米軍基地多い青森県、他国攻撃の最前線でもあるようです。
 三沢基地にはF16戦闘機40機が配備され、中東の湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争、シリア内戦で他国を攻撃してきた。やがてF35ステルス戦闘機に代替わりしていく。また三沢基地には、航空自衛隊のF2(F16の改良型)戦闘機40機も配備され、合計80機の対地攻撃機が配備されているとする。
 三沢基地のとなりの八戸基地には海上自衛隊のP3C哨戒機が、大湊基地からは護衛艦が海賊対策名目にアフリカのソマリア沖に派遣されている。
 北朝鮮にとって三沢は、いざとなったら真っ先に攻撃してくる米戦闘機の発進基地。北朝鮮としても穏やかでないだろう。実際に、94年の米朝核危機の時は、三沢のF16戦闘機16機が韓国の烏山基地で待機し攻撃命令を待っていたとのこと。
 北朝鮮のミサイルが北の方に、北海道の日本海側か、太平洋側に試射されのはなぜだろうと思っていた。
 斉藤氏の解説はこうだ。

 理由のひとつは、公海の津軽海峡の上空を飛ぶコースで、もし試射が失敗した場合の被害を少なくするためだという。
 もうひとつ理由は、三沢基地を狙うコースだという。そう言われれば確かに98年に三陸沖に落下したテポドンもこのあたりの上空を通った。
 互いの軍にとってレーダー網は、攻撃にも防御にも欠かせない。Xバンドレーダー、自衛隊ガメラレーダーもあり、日米で一体化運用されていて、精密誘導できないにしても、いざとなったら北朝鮮がここを狙うのは軍事の常識だろう。
 さらにヤバイのは、東通原発があり、六ケ所村の核再処理施設があり、リサイクル燃料備蓄センターも建設されていることだ。ここがやられれば米軍は、被爆を避けて三沢基地から撤退することになる。もちろん東北は避難地域になる。
 北朝鮮が偶発以外に先に手を出すことは考えらない。自滅の道だからだ。
 北朝鮮が交渉したい相手は、あくまでも米国であり日本ではない。その米国の北朝鮮攻撃基地が日本にあるから日本が狙われる。
 北朝鮮、フィリピンは、インドネシアベトナムなどを狙う必要はなし。
  狙うものは、狙われる。日本側から狙えば狙われる。北朝鮮だけではない。ロシア、中国もそうなる。安全保障論議憲法論議もこんなところからも行いたい。