サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

改憲的護憲論②

 今日の「テレ朝」の「そもそも総研」で、「改憲的護憲」がテーマとして放送されました。
 あれ?松竹さんが出演?と思いきや、立憲に入られた山尾しおり衆院議員が登場。
 山尾議員は「憲法の価値を守るために憲法の文字を変える」と、いいます。たぶんこれは「加憲論」の一種なのかもしれません。
 山尾氏によれば、「専守防衛の精神を具体的に書き込む」ということで、「我が国に武力攻撃があった時、やむを得ない場合に、他に手段がない場合において、必要最小限度の範囲で、我が国は個別的自衛権武力行使ができる」と書き込むことのようです。
 もっとも2/3の議席もってないので、この発議はできないけど、個別的自衛権だけ書いて、集団的自衛権を認める自民発議との対案として議論はできる立場をとりたいのだと思います。
 なるほどと思いつつ、これって改憲発議の呼び水になりそうな気がしますけど、どうでしょうか?。
 国民に改憲問題の認識がない時に、改憲論議が盛んになり発議ができる環境が整うとなると、アベ政権は大歓迎でしょう。どうなんでしょうか?
 「新9条論」と似たような事かもしれません。「護憲」のイメージアップは改題ですが、でも慎重に考えないと、アベ「自衛隊明記論」の親戚になるような気がします。
 9条2項の「戦力不保持」と「交戦権否認」は、どう解釈しても、これ以上ない程に海外での武力行使を禁止していて、だから集団的自衛権はできないと、歴代の自民党政権はそれを守ってきた。(表面的ながら)
 私は、現実から出発した方がいいと思う。
[:W380:left] 日本国内からは、北朝鮮や中国など、相手国の攻撃ばかり意識するが、他国から見ればどうなっているのか?
 日本は核兵器を持つ米第7艦隊、第五空軍、海兵隊、第9陸軍+自衛隊を置いています。他国、相手国から見ればどう見えるのか?
 私の問題意識、米国・米軍の日本・自衛隊支配の現実、その自衛隊の装備・訓練の実態が知らされず、この現実が議論されない事に、強い疑問をもっています。
 日本で訓練を積み日本から出撃した米軍が、ベトナムを爆撃、イラク、アフガンを爆撃した事実を見れば、相手国から見れば日本が戦争当事国です。その事実認識が国民的に必要です。
 立法事実という言葉があります。法律をつくる必要性がある事柄はなにか?です。
 憲法9条「改正」の立法事実は、自民党が「自衛隊」を海外で武力行使したい、です。しかしそんな法律はできない、憲法が禁じているから。ならば憲法を変えて、自衛隊を海外展開し、米軍指揮・一体化で武力行使できる法律をつくり、そして実行する。これがアベ政権の狙いです。米軍は、自国の負担を減らしたいので自衛隊に強く役割を求める。
 明日は雑誌「世界」1月号に載せている阪田雅裕元内閣法制局長官の起稿について書いてみたいと思います。