サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

カストロ死去

 キューバ革命を成功させたカストロ氏が亡くなった。90才だったそうだ。やるべきことはやった、という感だろう。冥福を祈りたい。
 米CIAを中心に600回以上の暗殺未遂を受けたようだ。ひとつの時代に区切りがついたのかもしれない。冷戦期にあって、米国の鼻の先にあり、多年の経済封鎖に耐えながら、苦労があったろうに、独自の国に発展させた。行った事がないのでわからないが人々は十分に幸せそうだ。
(写真は関係ありません。でもきれいでしょ)


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 6年前、ブログを書き始めた頃のキューバものを再録しておきます。
  200万都市が有機野菜を自給

 タイトルのとおり、キューバの首都ハバナ--「200万人の都市住民の有機野菜で自給できるわけ」―02年の本だが⇒最近読んだ。
 食料危機に遭遇すると、飢えや餓死者続出となりがちだが、こんな選択もあるのかと感心する。
 キューバアメリカからの経済封鎖を受けているのはご承知のとおり。80年代まで旧ソ連にサトウキビを砂糖を高く買ってもらい、安い石油などを輸入して医療、福祉、教育を充実させていたが、そのソ連が崩壊。たちまち食料危機にみまわれる。石油がなければ、トラクターもトラックも動かない。肥料もなければ農薬もない。さてどうする?まわりを耕し野菜を植えるしかない。肥料がなければ「ミミズ堆肥」の有機栽培の野菜を多く食べ、ガソリンがなければ移動は車から自転車へ。医薬品が乏しければ薬草に頼るしかない。余儀なくされながらも、健康的な食生活とライフスタイルへ。加えてNPO他、地域コミュニティが発達。貧しさは相変わらずのようだが、ホームレスはいないようだし、のんびり陽気にくらしている。経済大国でありながら、年越し「ハケン村」の日本とは大違い。

 東京など大都市はもちろん、わが熊本市だって地球の裏側から食料をCO2まきながら食材を運んできている。しかも廃棄が少なくない。気候変動による砂漠化などにより、農産物(魚介類)がとれなくなったらどうなるか? 
 キューバは島国、日本も島国、そして世界も島地球、限界ありの循環的閉鎖系。大気の構成を変え、氷を融かしアルベドを変え、海まで酸性化しようとしている今の人類社会、取るべき選択肢の一つに、キューバの経験は参考になる。