サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

冬の兵士−各国では?

 「殺さなければ、殺されるかもしれない」戦場。
だけど、他国の地で、住民とわからない、武器を(隠し)持った相手とあれば、「殺さなければ…」のは判断はより高まる。
 他国の地で、他国住民の虐殺は、日本軍、ベトナム戦争イラク戦争その他のでも数多くあった。
 その場合、加害の兵士と、加害国の社会がどう受け止めているかは、それぞれ違いがあるようだ。「韓国軍と集団的自衛権」から引用し紹介する。 

韓国軍と集団的自衛権 ベトナム戦争から対テロ戦争へ

韓国軍と集団的自衛権 ベトナム戦争から対テロ戦争へ

 米国では今でも、イラク、アフガン帰還兵がPTSDに悩み、自殺する人が絶えない。
 「冬の兵士」は、ベトナム戦争の帰還兵らが、自ら犯したか、見聞きした戦争犯罪を証言し、祖国を告発し、反戦を唱えた。
 例えば、マイケル・マッスカー軍曹の証言。
「(一人の)兵隊が狙撃兵に撃たれたので、全大隊が復讐として、2つの村をまるごと破壊し、あらゆる生き物、人間(男、女、こどもたち)、彼らの家畜を全滅させ、小屋を焼き払い、田んぼ、庭、生け垣をめちゃくちゃに破壊して一掃し――抹殺したのです。中略−隊員たちは10人の村人を引っくくり、小屋にとじこめ、(どういうやり方で彼らを殺したのか知りませんが…)あとでその小屋を焼き払ったのです。〜 屍体は串刺しにされて焼かれでもしたように、焼けていたからです。ほんとにちっぽうけなからだ、子どもの屍体が顔にわらをかぶって畑の中に横たわっていました。棍棒で打ち殺された屍体でした。後で明らかになったことですが、その子どもを打ち殺した海兵隊員は、じつは子どもの顔を見たくなかったので、打つ前に顔をわらをかぶせたのです」
 ベトナム戦争には延べ250万人の米兵がベトナムに派兵された。1988年の米議会要請の調査では男性帰還兵の30・9%がPTSDを発症、さらに2003の別の調査では、8割に発症経験の可能性があるとされた。自殺者は3万人以下とされるが15万人に及ぶとの民間調査もある。ベトナム側の被害は200万人とか。

https://www.youtube.com/watch?v=l6py_DDWQEY:Movie
https://www.youtube.com/watch?v=DPO2MI_Xlkw:Movie
 私が子どもの頃、戦争から帰ってきた近所や親戚のおじさんたちが、酒席の場で戦争の話していと事をぼんやりと覚えている。それは、悔いや謝罪的な話ではなく、自慢話のように思えた。「二度と戦争はしたらいかん」とは語りそれは実感だろう。生きて帰って来たのだから。
 だが、PTSDに苦しんだような話は聞いた事がない。やっと帰国し、自分と家族が生きる事に必死だったろうが…。個人の内にとじこめた思いはあったかもしれないが、それを語り、社会的なものになる事はなかったように思う。
 米帰還兵との違いは何なのだろう。時代の違いだけなのか?(明日、韓国のベトナム帰還兵について書きます)
 そういう場合、戦争体験はあるが、戦争のなんたるかは、知らないのだろう。被害と加害の体験→ 問うべき者に責任を問い、謝罪すべき人に謝罪する事、人として自ら行い、国家にも求めるべきだろう。だが時間は過ぎてしまいつつある。