サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

ポツダム宣言を読んでいない

 安倍首相、党首討論の志位委員長の問いに、「ポツダム宣言」をつまびらかに読んでいないので、論評できないと答えた。

 ネットで話題になったのは、安倍首相がポツダム宣言を(詳細に)読んでいない事だ。確かにそうだろう。
 だがより大事なのは、志位委員長がポツダム宣言を読み上げて、「世界征服」の戦争であり、「カイロ宣言」を読み上げて「侵略」との指摘を示して、日本が行った戦争を「間違った戦争か?」どうかを聞いたこと…。
 安倍首相は、これに答えない。日本が行った戦争を、70年の記念の節目の年に、侵略戦争はおろか、間違った戦争とも言えない、これがより問題、極めて深刻だ。各紙でも取り上げているが、論調は薄弱だ。日本の国民の常識と世界の常識から真逆の首相がなぜ生まれたのだろうか?
 これはアジア各国ならず、世界から注目されるだろう。そして国際的な反応を見て、日本のメディアも問題の深刻さに気づくかもしれない。これは、まず日本の国内で騒がれるべきだ。戦後の出発点、世界の出発点を認めない安倍首相は、辞任に値する。そういう騒がれかたをすべきだ。
 安倍首相のおじいさんの岸信介元首相は、A級戦犯容疑で獄中に収監されている時に、「大東亜戦争を以て日本の侵略戦争と云うは許すべからざること」との述べている。
 「自存自衛」の戦争だったとか「戦勝国の一方的な断定だとか言いたいようだ。
 だが、そんな反省知らずの、東条内閣の閣僚として対米戦争に署名した戦争犯罪人がなぜ、釈放され、首相にまでなったのか?
 収容した政府指導者の心変わり?判断?だろう。
 それこそ戦勝国の米国に、利用価値を見出され、戦勝国に飼いならされ、戦勝国の国策と侵略に媚びる権力者の見苦しい姿が浮かびあがる。
 首相が敬愛する岸おじいさん、弱いものをたたき、強いものには、米国には媚びる性格。「血は争えない」ようだ。思想も。
 一方、同時代、間違った戦争に反対して投獄され、拷問を受け、それでも屈せず、釈放後も、平和と民主主義、日本の発展にがんばった政治家もいる。光があてられていないが…その思想を受けつぎ、奮起しているのが質問者です。

 5/21「赤旗」参照 さすがに鋭い。