サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

安保関連法案、閣議決定

 安倍首相が安保法制・戦争法案を閣議決定し、夕方、記者会見を行った。

 その中で、去年の集団的自衛権行使容認の会見の時を同じ、米艦船で避難する日本人防護の必要性を訴えた。この例はありえない話として、専門家からもメディアからも批判された。
 なのに、この例を持ち出すとは、官邸の「政治コミセン」メンバーの判断で、テレビを見ている一般国民には、これが効果があると推奨したのかもしれない。
 今回の法案には「平和」がつき、「国民を守るため」が繰り返し強調された。そこにごまかしあるからだろう。
 戦争につながるための法案に、正直に戦争の名をつける人はいない。なので「国際平和支援法」と名づける。そもそも正直ものは戦争などしない。
 他国が攻撃してくるかもしれないので、国民を守るために武力が必要で、その行使が必要と盛んに説く。歴史をさかのぼれば、過去100年の間に、日本が侵略した戦争はあるが、侵略された戦争はない。
 体制そのものが対立していた米ソ冷戦期に比べれは、戦争など起こりそうもない。
 中国にアメリカや日本の工場があり、作られた製品は、輸入され国内で使われている。日本国内には中国人が訪れものを買ってくれて喜ばれている。相互に依存して生活しあっていて、中国に国債を買ってもらわないとやっていけない米国、こんな事をいっぺんになくしてしまう戦争などありえないだろう。
 だから大戦後やってきた戦争に大国同士の戦争はない。大国による弱小国への戦争か、小国同士の衝突だ。
 いま一番、説得力を持つ発言は、柳沢協二氏の発言だと思う。明日は、読み終えた「亡国の集団的自衛権」(集英新書)を紹介します。