サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

MICE記事―「熊日」おかしい

  昨日のつづきです。どうも「熊日」新聞の論調が気になる。「熊日」はMICE賛成の立場なのだろう、なので印象として、大西さんよりではないかと、これまでの記事を読むにつけ、そう思う。
   昨日の学生らによる公開討論会の今日の記事。
 候補者同士の質問で出たMICEについての中で、記事は、「大西氏は『地域活性化のために賛成だが、事業費などの妥当性は検証すべきだ』と強調」と書き、大西氏の石原氏への質問で、「石原氏には『閉店を決めた県民百貨店の雇用問題影響が及ぶのではないか」との指摘を選び、石原氏が「再開発には賛成。ただ再開発があってもなくても閉店する。雇用は別の話で、待ったなしの問題」との返答を書いた。
 県民百貨店の雇用問題というが、そもそもMICEに、400億円の税金投入を前提にした再開発計画のあおりを食って、県民百貨店が閉店に追い込まれる、これこそが問題だ。 
 MICEこそが、県民百貨店の雇用問題の原因だ。なのに、これでは、MICE・再開が進まないと雇用問題に影響があるとの、大西氏の主張にそった書き方だろう。
 もし、新市長の下、MICEが凍結された場合、税金が出ないなかでも、サンコーは再開発をするのか? 県民百貨店の地代も入らないのに閉店させるのか?
 市として、産文を壊し、県民百貨店も閉店・壊して、どんな責任あるまちづくりをするのか? はなはだ疑問だ。
 MICE問題の中心は、補助金を含めれば、400億円もの税金を投入する、市の公共施設建設への賛否だ。民間のカネで再開発をやってくれれば、誰でも大賛成だ。
 報道機関として「熊日」の誠実さが感じられないのは、税金投入の金額をほとんど書かないことだ。「朝日」「毎日」「西日本」に比べても、建設費+補助金の金額を書かない。
 多くの市民は、MICE建設の内容を知らないできた。特に、認識が弱いのは、その予算、使われる市民の税金だ。これは報道各社の責任が大きいと思う。
 「熊日」が見識ある地元紙なら、問うべきはMICEに400億円もの税金を投入することの是非だ。市長選は、MICEへの税金400億円の是非を問う住民投票に値する
 これまでの「熊日」の紙面は、再開発ビルなどのきれいな庭園風のイラストは、何回も登場したが、肝心の税金のことはまともに書かれていない。
 共産党市議団の繰り返しの宣伝や議会での追及もあったが、今回の市長選をめぐって、やっとこの問題が争点として浮上してきた。
 まさに今回は、市の中心部のまちづくりをどうするのか? 400億円もの税金を投入する価値があるのか? しかも1企業に500億円ほどの開発費に、8割も税金を投入することが妥当なのか? これが問われる。
 これを市民に問う事、これがアジェンダ=議題設定のメディアの役割だろう。
 「熊日」、憲法、その他の論調は、いいと思うが、こと、税金投入の再開発問題では、ペンが曲がっている気がする。やっぱ、何かある…と勘ぐりたくなる。
 そういえば、上通の入口の「熊日」の再開発ビルに、市の公共施設の現代美術館が入った。これを思い出す。メディアは、税金とは距離をとった方がいいと思った。
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 石原さんのチラシが配れてきたので紹介します。