1973年、長沼ナイキ基地訴訟で「自衛隊は憲法違反」の判決が下されたことは、一応、私も知っていました。
そんな画期的な判断を下した裁判長はどんな人だったのか、知る由もありませんでしたが、その裁判長、福島重男弁護士が20日付「赤旗」に登場しました。
国の政策に反する判決をなぜ出すことができたのか?
福島さんは、「裁判官を含め、全ての公務員は憲法を擁護する義務を負っているからです」と明快です。
当然のことと言えば、当然ですが、なかなかそれができていないのが司法の現実で…。
それなりの覚悟
「地方裁判官は最高裁が人事権を持っています。最高裁の筋道に従わない裁判官は冷や飯を覚悟しないといけません」「私もようやく裁判官として一人前になったばかりでしたが、進退も考えざるを得ませんでした」と福島さん。
自衛隊や米軍問題で最高裁が「高度な政治性を有する国の行為についての判断を避ける」=「統治行為論」に固執しつづけるなかで、長沼判決につづき、08年の自衛隊のイラク派兵活動の名古屋高裁の違憲判決。それにつづく判決が連続的な判決が出ることが大事と述べます。
「その際、裁判官の「良心」も重要だと思いますが、それだけでは荷が重い」「世論喚起があってこそ、だと思います」と。
その通りです!
そして、そんな勇気は、どこの誰にでも、求められる。