サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

ドイツ、アフガン派兵で死者55人

 6/15日の「朝日」1面。 専守防衛」を変更 アフガン派兵
  独、後方支援で死者55人の見出し。いい記事なので紹介します。
 集団的自衛権の問題は、一般にはややこしく、難しい印象だと思う。
 そこで大事なのは、現実に起こる事を想像することと思う。
 後方支援としてアフガンに派兵されたドイツ人の犠牲者は55人。うち35人は自爆テロや銃撃などにうよる犠牲者だった。
 日本も解釈改憲集団的自衛権が認められていて、集団的自衛権の行使で後方支援に行ったとすれば、同じような犠牲者が出ただろう。(表は「朝日」の数字から作成)。
 私が強く思うのは、各国の軍人の犠牲者とともに、その国が強いたアフガン人の犠牲者数も示すべきではないか、ということだ。なので表にアフガン人の犠牲者欄をつくった。何倍なのか?
 アフガン人の犠牲者には、民間人もいれば子どもや女性もいる。彼らに何の罪があるというのか? 犠牲者と言う表現は適切なのか?被害者だろう。

 NATO集団的自衛権を発動して、米国とともにアフガンを攻撃した。
 最貧国のアフガンがNATOをどうやって脅かそうというのか?
 自衛の権利といいながら、強い国が弱い国を、いじめているのが実態ではないか。弱い国はどうやって自衛権を発動すればいいのか?
 911の首謀者とされるビン・ラーディンは、アフガニスタンではなく、主にパキスタンに隠れていた。
 米国と各国が行なった、こんなアフガン戦争は正しかったのか?
 ドイツも第二次世界大戦で日本と同じように侵略戦争を起こし歴史を持つ。そのドイツも長くつづいた「専守防衛」の立場を90年代に転換し、アフガン戦争に「後方支援」の限定で派兵した。
 前線も危ないが、兵站こそ狙われるのは常識だ。「後方支援」という言葉は、兵站という戦争行動をごまかすために使われはじめたと思う。
 攻撃する国もされる国も、被害者はいつも弱者だ。