橋下市長・維新の会代表の慰安婦発言が、今の日本の政治と選挙民の現状を示していると思うので、この問題について。
千田夏光の「従軍慰安婦」ほか、慰安婦関係は2〜3冊は読んだ記憶がある。それぞれの立場と主張によっては、隠蔽もあれば、思い違いや過剰表現もあるように思う。
でも議論は大事なことで、史実が多角的に、被害者、加害者、国内、国際的な検証が広がり、真実に近づくことが大事だと思う。(ウィキペディアの記述には少し疑問)
林教授のコメントは説得力がある(赤旗6/16)
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一般に、加害の側から、自らの残虐な行為が明らかにされることはない。逆に文書ほか、証拠隠滅に走るのはよくあることだ。
被害者側は本来、進んで事実を明らかにしたい。だがレイプとなると事情は違う。セカンドレイブに襲われたり、心を閉ざしたくなるのは当然だ。名乗る事さえ勇気がいる。いずれの方からも事実が明らかになりにくい。
被害者、弱者の立場に立たない事が誤ちを繰り返させる。
わたしは、その事を常に意識して考えている。
日本は戦勝国による裁判以外に、自国での戦争裁判をしなかった国だ。
同じ敗戦国ドイツは、自らナチの戦犯を裁き、今でも追及しつづけている。戦争に協力してきた人物は、当然ながら戦後の国づくりは担えなかった。
ところが日本は、最大の戦争責任者が裁判にかけられず、戦争を進めた政治家、官僚、学者、医者、新聞屋が、アメリカに身を売りながら戦後の日本を動かしてきた。
この人たちの流れが事実を隠そうとしている。そして憲法を変え、戦前に戻ろうとしている。それには、過去肯定、過去の戦争肯定が必要だ。ドイツ、イタリアではとても考えられないA級戦犯容疑者が首相になり、憲法改悪を狙い、その孫が国民投票法案を強行し、96条を皮切りに昔に戻ろうとしている。
それを端的に示しているのが自民党の改憲草案だ。だが米国が認めるのは、おそらく9条改憲だけだろう。
維新・西村議員⇒「売春婦はまだ日本にうようよいる。韓国人。大阪の繁華街で『お前韓国人、慰安婦』と言ってやったらよろしい。戦いましょう」.
テレビでおなじみの吉永さん。「赤旗」日曜版トップ面にでるのだからよほど怒っているのだろう。ぜひ読んでみてください。
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橋下市長の米軍への風俗活用の発言については、このコラムがいい。
アメリカに言われては、橋下市長、イヤイヤでもヒッ込むしかないようだ。
でもまた反論しているみたい。