サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

日本のメディアを考える

 共産党の志位委員長の講義から抜粋した「日本のメディアを考える」パンフ(100円)が発行された。
 2つほど紹介したい。
1、クロスオーナーシップ
 これは新聞社とテレビ局の系列化で、欧米にはない。
 読売は日本テレビ、産経はフジテレビ、朝日はテレビ朝日、毎日はTBS、日経はテレビ東京。テレビメディと新聞メディアという異なるメディアを、単一の営利企業が独占する。
 本来、放送メディアと新聞メディアは、お互いをチェックしあう、相互チェックする、言論の多様性の必要から、欧米にクロスオーナーシップはないようだ。
2、権力のチェック役
 1964年のトンキン湾事件は米軍部のねつ造だった事を示す国防総省の「ペンタゴン・ペーパーズ」をニューヨーク・タイムズが紙が暴露した。
 権力と向き合う気迫を、副社長のレストン氏がシーハン記者にこう語ったようだ。
「これから政府と闘う。かなりの圧力が予想される。財政的にもピンチになるかもしれない。しかし、そうなったら輪転機を2階にあげて社屋の1階を売りに出す。それでも金が足りなければ今度は輪転機を3階にあげて2階を売る。まだ金が必要なら社屋の各階を売りに出していく。そして最後、最上階の14階にまで輪転機をあげるような事態になっても、それでもタイムズは闘う…」
 日本?? 日本は逆です。
 「読売は大蔵省が持っていた土地に新社屋を建て、毎日は敷地の一部は国有地だったし、日経もサンケイも社屋がたっているところは大蔵省の土地だった。朝日も築地の海保n跡地に社屋を作ろうとしている」杉山隆男氏の著書(メディアの興亡・文春)で紹介している。
 日本メディアの権力よりの背景はごらんの通り。まったく情けない。
 しかし私としては、いい記事、番組をつくろうと、上に睨まれても努力している人がわずかながらいることも信じたい。それが広がる可能性についても諦めたくない。