サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

原子力神話からの解放

原子力安全神話-日本を滅ぼす九つの呪縛高木仁三郎著を読みました。

①「原子力無限のエネルギー源」という神話
②「原子力石油危機を克服する」という神話
③「原子力平和利用」という神話
④「原子力安全」という神話
⑤「原子力安い電力を提供する」という神話
⑥「原子力地域振興に寄与する」という神話
⑦「原子力クリーンエネルギー」という神話
⑧「核燃料サイクルはできる」という神話
⑨「日本の原子力技術は優秀」という神話
 高木さんは、今から12年前に起きたJCO臨海事故の衝撃から、翌年この本を書き、その年に亡くなられました。九つの安全神話がすべて破たんした今、原発をなくす方向に行くのか? それとも原発を再稼動させ継続していくのか? 日本は、どっちの道を行くのか?その選択が国民1人ひとりに問われます。それはすでに、汚染問題をどうするか?補償をどう東電にさせるか?で、はじまっています。現状は極めてさむいと思える。
 福島の原発事故を知らない人はいません。ならば1人ひとりが責任をもって判断すべきでしょう。そのために、知り、学び、考え、想いをめぐらす事、話あう事が求められます。
 明日は「さよなら原発」の行動が呼びかけれている日です。私は熊本市の下通りの平和祭に参加する事と、宣伝カーでも出動させたいと思います。
 私は今回の事故をきっかけに、この本にも書いてある事ですが、大事な事を知りました。核問題の本質は放射能にあるということです。本来は安定している原子核を、エネルギーを取り出すために、人為的に不安定性なものにする。そこに不安定な原子核としての放射性物質が生成され放射線を出し続ける事になります。
 無毒化できず、長い時を待つ以外にない放射性物質=消えない危険な毒物が存在しないかのように、ごまかす必要性から人々をだます「神話」が必要になりました。
 研究者・技術者の買収、広告による新聞・テレビなどメディアの買収、莫大な電力関係税の収奪と地域社会へのカネのバラマキ。原発関連会社と原発推進の政治家、官僚含む利権集団がふくれあがった。