サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「アジェンダ」−−メディアと政治?

 政治が取り組むべき優先課題をアジェンダと言うらしい。メディアは、優先課題として議論すべきは何か?議題設定効果アジェンダの社会的役割がある。
 たとえば「選挙の争点は何か?」「何が問われる選挙か?」報道されるがその設定は選挙の判断の出発点として極めて大事。これがゆがめられたら、選ぶ結論がゆがめられる。05年総選挙で小泉首相郵政民営化は是か非か⇒「改革」か「抵抗勢力」か?として争点設定された。
 国民の実態や願いにふさわしいアジェンダがメディアの役割だが、ここもスポンサーよろしく、財界とアメリカのバイアスがかかった。

 こんな議題選定は、聞いた事はないだろうか? 春闘問題で、「賃上げか?雇用か?」。どう思います?これでは、いずれも労働者だけが負の選択を迫られる。真の争点は、もうけている大企業の賃上げと雇用確保か?、それとも賃下げと首切りか?だろう。最近のニュースで主要メディアが、経団連の言い分をそのまま流している。
 消費税増税による手厚い社会保障か?増税なき低社会保障か?。これなんかもいずれも国民の負担だけしか選択、議論設定をしていない。税金は、国民だけが払っているわけではない。労働者が働いている企業、特に大もうけを上げて減税させられ、内部留保もタンマリの大企業の負担もある。なぜ、企業の負担も議題に入れないのか?
 「小さい政府か大きい政府か?」との問いは何か?一般に「小さい政府」が良いというイメージが報道で作られている。実態は、社会保障は小さい政府、軍備・公共事業は大きな政府で、国民の社会保障切捨て、軍備増強で、軍事会社の利益増、国民負担増が本当の対立構図で議題設定だ。おおよそ、官僚が考えた議題設定、あるいはPR会社に委ねた議題設定が無批判に報道されるのが大半、主要メディアも良識層以外は、強者・金のあるものの見方。主権者は、本来、能動的な存在。メディアリテラシーを高めること、メディアのチェックと発信者にいかに発展できるかが、それこそ、我々が自覚すべき最優先の課題-アジェンダだ。(温室のバラでなく、野のタンポポの如し)