サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

山本あやさん、やすらかに


 今日、山本あやさんのお別れ会に出席した。みなさんの弔辞を聞きながら、山本さんがいっていた言葉をいくつか思い出す。「二度と戦場に教え子を送らない」と言うことが戦後教育の出発点だが、山本さんから聞いた事が、本質的でより重いと思った。それは「戦争が教え子たちを死に追いやったが、首をしめて引っ張った片方のひもは、教師が握っていた」―当時の新聞やラジオなどのメディアも片方のひもを引っ張った。その反省が戦後の出発点だったはずだが昨今のメディア状況はなげかわしい。
 山本さんからは、子ども達を立田山に遠足に連れて行って米軍の戦闘機の機銃掃射にあった話を聞いた。また戦争中は、「障害者は防空壕の蓋にでもなれ」と言われたとも聞いた。そんな事が山本さんの平和運動や障害者運動の出発点だったのかもしれない。
 山本あやさんは、結婚はしなかったはずだが、たくさんの子どもがいて、彼女のもとで育ち巣立った。その面々が今日の会に出席し、弔辞をのべ、花をそえた。山本さんが懸念していることがあるとするなら、おそらく、孫、ひ孫が期待したほど多くはないことだろう。後継者が生まれているところもある。しかしそうでない分野もある。そう考えると、私たちが今こそ、若い人を育てあげることに精魂かたむけること、これに尽きる気がする。山本あやさん、安らかにお眠りください。