サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

地球システム


 地球が誕生から46億年、火星や金星など太陽系の岩石の兄弟惑星と違う道をたどったのは、太陽からの距離、質量の大きさ、公転と軌道の傾きもあってだが、要は生命が誕生したからだ。
 地球は平均気温が大幅に上下し、極地の氷が全部融けてしまった熱い時代もあったし、赤道まで全部凍結してしまったスノーボール・アース(全球凍結)と言われる時代もあった。しかし生物も絶滅状態を繰り返しながらも、概ね生物が生きるに都合のよい温度に調整し、海も維持してきた。
 J・ラブロックの「ガイヤ仮説」は、「生物圏は、常に自己を自分の選択した最適条件に置くように、環境と自主的に相互に作用し合っている」というもので、その後の研究の結果、生物圏以外、地球内部のマントルの動きと大陸プレートの動き、火山活動によるCO2排出も含めた地球システム論へと発展している。
 この生物圏含む地球システムに、重大な影響をあたえているのが人類の地球環境問題。中心的な問題は、温室効果ガスを増やして大気の組成を変えていること、CO2を溶け込ませて海洋の酸性化をすすめていること、地球の皮膚を引き剥がす都市化、森林の破壊、農地への転換などで、生態系の破壊、種の絶滅、地球の反射率(アルベド)を変えていること。それらのフィードバックが主にプラスとして働き連鎖している。