サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

人間とヒト

 人類は社会的存在、人間は社会内部の活動に日々おわれ、情報も関心もそこに集中している。
 同時に人類は、ヒトとして生態系の一部を構成している生物にすぎない。この面は日々忘れられる事が多い。
 ヒトとして、自然や生態系とのやり取りは、農・漁業、加工業者、排泄物処理にたずさわる人など専門者にゆだねている。分業はよしとして、過程は知っておくべきだろう。ウシは、何か言いたそう。

 牛は誰が育て、トサツしてくれ解体処理して、店に並べてくれたのか?想像すると感謝の念もあらわれる。料理してくれた人にも。
 宮崎の口蹄疫の収束はよかった。農家の方々もひと安心、「しかしこれからが大変」との思いだろう。しかし29万頭も殺処分された、ウシ、ブタらの思いはどうだったろうか?。ヒトに喰われるにしろ、殺処分にされるにしろ、人間の都合による事に違いない。せめて食べる時に、人間としてもヒトとしても、せいいっぱい感謝しないと、と思う。韓国映画うしの鈴音”はお勧めです。牛さん、牛生を全うし、葬られます。(カテゴリー「見た映画・ 」3/25付け)。
 社会的存在の人間にも、大いに改善しなければならない点がある。飽食と飢餓が混在し、栄養不良と栄養過多の病気が混在する。その解決がヒトとして、自然との関係でも重要だ。飽食の側の日本での最悪は、食べ物の廃棄処分。世界最大の農産物輸入大国日本、カロリーベースで6割、年間の輸入量は5800万トン。しかし1/3の1900万トンは棄している。年間5500万人の食料に相当する。人間としても、ヒトとしてもあるまじき行為だ。