サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

“水俣病犠牲者慰霊式”に出席して

 海はきれいだった。水銀ヘドロで魚が浮いた、ネコが死んだ、今では想像もできない。水銀は公園の下。
 まず動画をごらん下さい。(被害者の語り部ほか。着座席、後ろからしか映せませんでした)
 
 鳩山首相が祈りの言葉を述べた。お詫びをするなら⇒償いの責任を果たすこと⇒それは住民の健康調査を責任もってやる事だ。そうすれば被害の全貌が明らかになり、年代も地域も関係なくなる。すべての補償ができるまで、チッソ分社化も凍結できる。
 式典終了後、鳩山首相は、患者さんたちに握手をしてまわった。せっかくなら、午前、午後と時間があったのだから、30分でも1時間でも患者さんと向き合ってはなしを聞くべきだった。
 式典後、川上さちこ水俣市議に案内してもらって水俣病資料館を訪ねた。
 水俣病は、事が魚、食べものと言う点で深刻だ。当時は豊かでなかったから、三度三度魚を食べ、子どものおやつも貝だった。魚をとって売ることを生活の糧とした。汚染されたからと売れなくなれば生活もできない。だから、国がキチンとした対応を早期にすべきだった。ここには、戦前からつづく人命や人権を軽視する考えがあると思う。水俣病の拡大の本質は、国家犯罪だと思う。加害者があらゆる点で優位に事を運んできた。被害を小さく見せ、切捨てる歴史だ。その結果、被害者が払った苦難と損失、加害者が払った、これからも払うべき財貨、双方の社会的コストは膨大だ。この現実を国家と企業、そして社会ががしっかり認識すべきだ。

 水俣病の長いたたかいの中で民医連のお医者さんなどの献身的な働きは特筆すべきです。昨年の大検診もその一つ。弁護士や支援のみなさんの奮闘ももちろんです。(資料館に多少なりとも出てれば…)
 そしてわが日本共産党も、国会、県議会、市議会などで一貫して政策やたたたかいの方向などで、大事な役割を果たしてきた。
 最近、水俣病で思う事は、「正義が貫徹されなければならない」と言うことだ。犯罪があったなら、キチンを責任を取らせることだ。そうしなければ、同じ過ちを繰り返す。まだ数万人、十数万人、軽度の症状も含めて苦しんでいる被害者がいる。石仏は何を思う…。