サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

 ”苓北レタス”の価格保障制度を学習するため”ふるさとへ”


 党地方議員ら10人で、”わがふるさと”天草・苓北町の冬レタスの価格保障制度について、学習・視察を行いました。午前中は、役場の農業振興課の課長さん、JAれいほくの営農指導員のていねい説明を受け、午後は、レタス畑、出荷場を見て、さらに説明を受けました。
 苓北町独自の冬レタスの価格保障制度は、国の「指定野菜価格安定対策事業」に上乗せするかたちで1999年に条例を制定、2004年まで運用したようですが、基金がなくなり現在は、事実上廃止されているとの事でした。小さな自治体での制度は維持は難しく、国が責任を持つ制度にしないと困難が多いようだ。
 JAでは、国の制度で県の(社)「特定野菜等供給産地育成価格差補給事業」の対象として給付を受けている。制度適用のハードルは低くないようで、産地の指定、計画的な生産・出荷の責任を負うことが必要。資金は、国が60%県20%、出荷団体が20%出し、価格保障の基準は過去9年間の平均価格の90%を保障。最低基準額60%や計画出荷の実績に応じて追加交付やペナルティもあるなどけっこう複雑。
 しかし、07年で、110戸の農家が115㌶ほど栽培、黄色防蛾灯の設置、品種の改良など、様々な長い努力をへて後継者もできるようになっている。農家や農協、町役場がたいへんな努力をされてこられました。出荷は、レタスを急速冷蔵し、冷蔵保管後、冷蔵庫付のトラックで、値段が良い関東方面に主に出荷しているようです。

 現在の制度は、限定的で一般化しないし、自給率の向上にはつながらないと思う。私としては、価格保障と所得補償を共産党の政策として訴えているのでUEの価格保障制度がどうなっているのか、国の支援をもっと厚くする点など、もう少し勉強が必要と思いました。特に、流通面、価格決定の主導を握っている大手流通から生産者・消費者を支援する方策が必要な気がしました。

 帰りに「堆肥センター」も見てきました。畜産堆肥、家庭生ゴミなどを処理し、有機肥料としてレタス農家などに販売しているとの事。匂いがしませんでした。自然発酵で湯気がたっていた。(小国町の児玉さん)
 実は、私の中学の頃、実家でレタス栽培をやり、レタスを取ってきて夜遅くまでビニールにつつんで箱詰めした記憶があります。手が冷たく、いやな仕事だった記憶がある。農家の方が苦労して育てた野菜、その作られ方を知り、食卓に並ぶまでの流れを知って、おいしくありがたく食べられるような”農と食の関係”が必要だと思いました。

 勉強になりましたが、まだまだ勉強が必要と思いました。役場の方、jAの方、大変ありがとうございました。


 (富岡半島を背景に参加者一同。左側は東チャイナ海、右側は有明海へと続く橘湾。堆肥センターより)