サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

”私より10才年上”64年間も生きてきた杉が1本2700円!なんてこった。阿蘇森林組合、JAなどと懇談して

 JA阿蘇阿蘇林業組合などを訪問し、先日、農水省に申し入れした文書を渡して懇談しました。
 驚いたのは、木材の価格。阿蘇森林組合の今村健正組合長によれば、64年生の杉で1㎥で8000円(30㎝程度の木3本、間伐率25%)1.1ヘクタール、約150本(50㎥)切って、伐採や搬出などの経費を引けば42000円にしかならないという。(1㌶あたり50㎥⇒だいたい150本)
 あまりにも安い。CO2も吸収し、土も水もため、空気もきれいにしながら64年も生きてきた木が2700円じゃあまりにもヒドイ。林業にたずさわる人に気の毒だけども、木に対して、生態系に対して失礼な価格だ。大事にされていない。


 今村組合長は、全国森林組合の大会に参加し、志位委員長の挨拶も聞かれたようで、共産党の考えにも共感して頂きました。また、「木材の価格がもう少し高くなって安定するようにしてほしい」「国の支援も、『川下』の方に厚くしてほしい」と言われました。つまり、国産材や熊本県産財を使うならば、支援金がでて、安く家を建てられるような仕組み、そうなれば需要が喚起される、と言う話で、なるほどと思いました。
 フードマイレージを同じ言葉でウッドマイレージ(木の重さ×運んでくる距離⇒環境負荷の単位)と言う言葉がある。
 日本は、外国の自然林の熱帯林や寒帯林を切って環境破壊をしながら、CO2を撒き散らしながら地球の裏側から買って運んでくる。大変な環境への負荷だ。日本では自然林を人口林にしながら、土地と水、空気を守っているのにその価値に見合うお金は払わないので、山や森林は荒れ放題、雇用の場もなくなる。

 まさに「市場の失敗」だ。外材には、環境負荷のコストがかかって高くなり、国産材は、環境を守る役割をしているので付加価値がついて、木材と水と空気の利用者がその価値を森林管理者に払ってしかりべき。そうやって生態系の役割を加味してこそ本当の市場が成り立つ。

 今日は、川端阿蘇市議、河津南小国町議、児玉小国町議予定候補、立石南阿蘇村議予定候補とJA関係もまわり
懇談しました。どこでも価格の安定、所得補償を求めていました。(写真は、今村組合長との懇談。60年ものの小国杉、一応年輪も数えてみました。節のない杉板)