サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「特高」警察は戦後へと引き継がれた

 昨日のつづきです。
 「特高」にも、いろいろな人がいたんだなー。と思いました。
 井形さんは、戦後、新聞にいろいろな投稿を始める。
 ところが戦前、「特高」として、「投書抑え係」だった自分の投稿が検閲されることになる。占領下、米軍の指令によって。
 権力というのは、いつの時代、どんな社会でも都合の悪い事を抑え込もうとする。
 本の中の「解説」で、大日方澄夫早稲田大学教授は、戦後4800人もいた「特高」は罷免されたものの、戦後の公安警察へのと引き継がれた経過を次のように紹介する。
f:id:adayasu:20200910205949j:plain:w300:right 「私の管轄下のある県では、14人の警察署長のうち7人まで戦時中、特高関係にいた男だった。5ヵ月前、我々は特高関係の連中を追放する指令を出したが、日本側ではどうしたか知らないが、ともかくそれを嗅ぎつけた。そしてその指令が出る直前この連中は辞職した。日本側は、これで彼らの履歴は無傷だと主張する。日本政府はすぐさまその連中を警察署長に任命した」。と、1946年2月22日、GHQ関西地方の軍政部長が米記者マーク・ゲインに語っている。
 また元特高課長の秦重徳はゲイン記者に「現在我々の仲間のほとんど全部が重要な職に復帰しています。文部省にいるものも厚生省にいるものもいます。労働局長もその1人です。商工省にいるものもいます。農林省には、薪炭課長もいれて6、7人いるでしょうか」と。
 こうやって戦前の政治警察が戦後も引き継がれ、冤罪をつくり出したり、私たちを調べたり、時には不当逮捕すら狙っている。当然、このブログもウォッチ。そんな価値はないか。