サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「ホッケースティック曲線」論争--今さら…

 
 今もCO2濃度は上昇中、気温も上昇中、大洪水がおき巨大台風が発生していながら、温暖化論争は政治利権、とする主張がある。
 川口 マーン 惠美という作家は初めて聞いたが、今頃、「ホッケースティック曲線」のマイケル・マン氏を批判している。
 その批判のために登場させているのが「温暖化問題の第一人者」とするの杉山大志氏。
 IPCCに関わっている人だが、「第3部会の緩和策」の関係であり電力畑の人、温暖化の原因に関わる気候や大気や海洋の研究者ではないようだ。書いてる本もそんなものが多いし、よく保守系シンクタンクに顔を出している。
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gendai.ismedia.jp
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 私も「ホッケースティック曲線」論争の関係で、マイケル・マンの本も読んだ。微細な修正はあるが誤差の範囲で大きな過ちはない。ほぼ検証されてもいる。
adayasu.hatenablog.com
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 なぜ古い議論を持ち出すのか? なぜ、最新の事例を示し、「CO2温暖化」説を正面から批判しないのか?
 現在、北極圏の気温は記録的な上昇だ。北極の海氷が縮小し、グリーンランドも北極圏の永久凍土も融けだし、シベリア・カナダで森林火災が起き、膨大なCO2とメタンを排出し温暖化を加速している。
 人類の温室効果ガスの排出量は、CO2排出量で約333億トン(2019)。
 毎年、これだけ排出し、CO2濃度は産業革命以前の280PPmから→→410PPmに上昇している。
 
www.gosat.nies.go.jp
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ja.wikipedia.org
 川口 マーン 惠美氏が言いたいことは、最後に書いてある「現在のCO2論議は、あまりにも政治的だ」「環境問題は今後、発展途上国の工業化につれて、どんどん深刻になっていくだろう。しかし、ガソリン車を減らし、肉を断食して地球の温度を下げようという話には、私はついていけない」「CO2削減を利権にするのはもうやめて、そろそろ本当の環境政策を科学的にやってほしいと思う」こと。
 フムフム。 化石燃料経済派ということ… グリーン経済はイヤ、と…。
 世界的な大企業が、サプライチェーン含め、2050年実質排出ゼロを発表し、急速に取り組みを強めている。
 化石燃料経済は、競争力を失い投資が撤退し、ますます化石化する。