昨日紹介した、大国となった中国につづいて、ヒマラヤの小国ブータンの取り組みを紹介したい。
ブータンの国民総幸福量は有名になった。しかしこの小国にも商品経済社会は浸透し、問題を抱えている。
当然かもしれないが若い人は新しものを求め現代文明に浴したいと思っている。
その影響もあってか、2013年の選挙では国民民主党が地滑り的大勝利をおさめ、議席数は2議席から圧倒的議席数の32議席を得た。
新しい首相は、ブータンの「幸福信条」に慎重かつ懐疑的な見解を示しているという。
そして「幸福」や「平和」を重要視していた与党は45議席から15議席へと惨敗した。ブータンの今後の推移が注目される。
しかし、5代目の若い国王は「幸福はGDPのような物質史上的な価値の上に位置する」先代からの考えを踏襲しているしている。
また憲法は、ブータンの国土の59%は国立公園、自然保護区、生物回廊として保護区域に指定されている。
またカーボンニュートラルを誓約し、陸域の60%が永久の森林に覆われていることを確約している。木材の輸出は禁じられており、炭素吸収量は排出量の2倍となっている。
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また月に1日は、歩行者の日とし、全ての私的所有の自動車の道路利用を禁止しているそうだ。
どちらかと言えば私は、中国のような技術大国的なやり方よりも、ブータンのような、まず、自然に負荷をかけない社会生活の方が持続可能な幸福の気がする。齢をとったせいだろう。