今日、私としては、とても嬉しい気持ちになりました。
Come On!「成長の限界」を読み始めたばっかしですが、ちょっと、こちらの方を割り込ませて紹介します。
大洪水の前に マルクスと惑星の物質代謝-斎藤幸平著です。
まだ、「はじめに」しか読んでいませんが書いてある内容にとても感動しました。
惑星の物質代謝ですよ、惑星、地球システムですよ。
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13、14ほど前から地球環境問題を勉強してきた中で湧いてきていて、消えない疑問がありました。
現在のマルクス主義が地球環境問題でのアプローチや理論的解明、人類的課題解決への提案が弱いのではないか?
そもそも資本論では、生産力の向上ばかりに関心があり、生産手段の所有などの生産関係、搾取や貧困や恐慌など人間社会内部だけを問題にし、地球との関係を考察していないのではないか?(労働による物質代謝の事は一応知っていたけど)などと思っていました。
今や人類は、人類活動全体と地球・生態系との関係を無視できなくなっている。地球の限界の範囲内に人間活動を制限すべきではないか、と感じていました。
マルクスの生きた時代はコンピュータもない、気候変動もない時代の事で無理からぬ事。
しかし、この重大事態が科学者から早くから警告されているに対し、現在マルクス主義者は、人類が直面している最大かつ緊急の課題に本気で取り組んでいないと…。恨み節…。
ところが私の勉強不足。
斎藤幸平氏のこの本によると、資本論の第3巻を完成させることがあったなら、--「物神崇拝」や「利潤率の傾向的低下法則」と並んで--「物質代謝の亀裂」を資本主義の中心的矛盾として扱うようになっていたのではないか、と述べる。
これまでの一般的な「資本主義批判の経済学」という資本論の受け止めとは違う、より自然への広がりのある豊かな内容になり「マルクスの経済学批判の真の狙いは、エコロジーという視点をいれることなしには、正しく理解することができない」とする。
これは知らなかった。 本題の方は難しそうだが、ぼちぼち勉強しよう。
- 作者:斎藤幸平
- 発売日: 2019/04/30
- メディア: 単行本
9年前の思い・・・
adayasu.hatenablog.com