サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「成長の限界から半世紀」① 目を覚まそう

 COME ON! 目を覚まそう ―「成長の限界」を世に出した(1973)ローマクラブが1968年に設立されてから50年を記念して書かれた新しい書です。消費税込みで3500円で高かったが買ってしまった。少しづつ紹介していきたい。
 このシリーズ4作目。私の人生に最も大きな影響を与え、今も鋭く人間に突き付けられているテーマだ。50年間たっても、人間はちっとも変っていない。
 48年も前の遅いコンピューターとモデルを使った分析で、人口や食料や生産や天然資源や汚染が、どのように進んでいくのか?成長の限界とソフト?ハードランディングをシュミレートした。
 今から見れば古い古い分析だが、ほぼほぼ予想通りに人類は危険な道を歩んでいる。コンピュータが進んでAIも活躍している割には、人間は少しも進歩していない。全体として事態を直視せず、解決しようとせず、クラッシュへと直進している。
 この分析で鋭いのは汚染を課題にあげていることだ。汚染とは、今でいえば廃棄物による地球システムのかく乱だ。とりわけ気温上昇を招いている温室効果ガスの排出。
 ただ地球温暖化の場合は、下降曲線を描くには数百年、数千年の年月を必要とするだろう。グラフでいえば数百年も直線的に気温上昇、海水準上昇、海水準上昇、海洋酸性化、生態系破壊と種の絶滅。
f:id:adayasu:20200603214842j:plain

 欲にからんだ成長一辺倒の人間活動には必ず限界が来るとの警告を、今も無視し、生産⇒廃棄、流通⇒廃棄、消費⇒廃棄を拡大させている。
 この50年を振り返ると、人間には何ができるのか?わからなくなる。今の大人は、警告がわからず、事態を知ろうとせず、知らないままで未来も生物種も奪って行き、生を全うしながら、先にいなくなってしまうだろう。