サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

温室効果ガス削減目標引き上げず…

 今日の「朝日」です。今年のCOP26に向け、温室効果ガス削減の目標を国連に提出するが、安倍政権は削減目標を引き上げる事はしないようだ。グテーレス国連事務総長の再三の引き上げ要望にも応えず、なんということか。
f:id:adayasu:20200222205221j:plain:w150:right 1990年が本来の基準年だが日本は、それから排出を増大させたピークの2013年を基準年にし、しかも2030年に26%削減=90年比で18%削減、2050年で80%削減と、極めて低い目標だ。この目標を変えないという。(IPCCは1.5℃以下に向け90年比で2030年45%削減2050年実質ゼロを求める)
 記事によれば「数字は変えないが『頑張る』というメッセージを込める」と関係官庁の幹部は言っているようだ。ゴマカシもいいところ。
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 温室効果削減の責任者である小泉環境大臣は結局、「やっているフリ」を続けるようだ。政府は温室効果ガスの大幅削減には背を向けて石炭火発を造りつづけ、SDGsを唱え、自治体には「気候非常事態宣言」を求める。そんなニュースが流され、国民や住民もなんとなく「やっている気」になっている。これは悲しいことだ。
 今後、「気候非常事態宣言」をあげる自治体や大学などは、一番後ろ向きな政府に、実効性ある計画や法整備を求める事も盛り込む必要があるだろう。
 日本は世界大5位の大量排出国だし、一人当たりの排出でも米国、ロシアに次いで3番目に高い国だ。再エネの利用率も極めて少ない。しかも頼りつづける原発、石炭火発は座礁資産となり、国民は高い電気を買わされ、経済は疲弊していくだろう。全く愚かなことだ。
 国民も事態の認識が薄弱でむなしい。政府の国連提出は30日のようなので、なんか抗議でもしようかな。