「朝日-グローブ」3/3付け。「気候変動とカネ」
気候変動で、儲ける人、儲けようとする人 がテーマ。人類社会の現状を鋭く描いている。
冒頭の太田啓之さんの文が本質的な事を突いている。紹介する。
地球温暖化に「鈍感」な私たち 流れを変える鍵はカネにある
太田さんは「気候変動」に対する人類の態度と、生活習慣病を自ら進行させる患者をダブらせ表現している。
で鍵となるのが、温暖化対策を市場経済に取り込むこと。人々の行動を最も強く動機づける要素の一つ、カネで、金の流れ次第と。
「人々のカネへの欲望が、さらなる気候変動を引き起こす」ということと
「地球温暖化を抑制したり、適応策を講じたりすることで稼げる」ということ。
ニューヨークのマンハッタン。海面上昇への対策として、沿岸の16キロをオランダの多国籍企業が堤防を兼ねた商店街やレク施設をつくる計画がある。1000億円ぐらいのプロジェクト。
海面上昇に備え、「水に浮かぶ街」や「水上農園」などの計画もある。
2016年の「環境・社会・企業統治に配慮する企業への投資(ESG)」は2500兆円。12年の2倍になったとか。
実際、科学者のどんな激しい警告よりも、「カネの流れ」を変える方が温暖化対策に人は動く。
これが現実だ。その方向で実際に動いている。ただし、間に合うかどうかわからない。