サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

人新世とアフガン

 現代の地質時代を人類の時代-「人新世」とする議論が盛んです。
 前回書いたように、始まった時期が所説あります。
 ですが、人類が現在、地球史6回目の大量絶滅機を招いているとすると、農耕を始めた時代や江戸時代のような人々にも「人新世」の責任を負わせるのは酷かもしれません。
 現在においてすら、二酸化炭素を大量に出して生活している先進国の人々もいれば、貧しくつつましく生きている二酸化炭素をほとんど出していない人々もいます。
 今日の「西日本」に中村哲さんの「アフカ゛ンの地で」の報告が載っています。
 お医者さんなのに、現地の人々と井戸掘りをし、今は用水路づくりをして現地の人たちが農業で食えるように頑張っている人です。
 見出しは 異常気象と平和の代償 
 アフガニスタンは現在、温暖化による砂漠化が進み、東部の気温上昇は過去60年間で1・8度、世界平均の2倍になっているそうだ。
 まる三ヶ月雨がなく、砂ぼこりで青空が見えない。河川は低水位となり、農地の砂漠化が一挙に加速されたと報告する中村さん。「戦より食料自給」を合言葉に、安定灌漑地の拡大を進めている。
 大国の介入による内戦がつづき、危険にさらされながら食うや食わずのアフガン人の生活。
 大量消費の豊かな生活、大量CO2排出の人々とは程遠いのに、島しょ国と同様、気候変動の最初の大被害にあっている。
 同じ時代に生きている人類だからと言って、アフガンの貧しい人々にまで「人新世」時代の責任を押しつけることはできない。
(とはいえ、今日も九州熊本は暑かった。エアコン部屋で仕事。すみません)