サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

マルクス主義の不足感

 昨日のつづきをちょっと。私、自分をマルクス主義の端くれのササクレぐらいと思ってます。 そのササクレに、革命的な衝撃を与えてくれたのが写真の本です。
 最初は、「成長の限界」です。
 1973年の本、世界的には注目されたようですがマルクス主義者にはそうでもなかったようです。
 絶え間ない生産の拡大・消費の拡大・廃棄の拡大などの成長は、やがて「成長の限界」を迎え、破たんする可能性を強く示唆し、回避を訴える内容です。
 マルクス主義は、生産力の絶え間ない拡大・向上を是とし、生産手段の私的所有から社会的所有への移行こそ、諸矛盾を全面的に解消するというものです。
 「成長の限界」論は、資源の枯渇を主要な問題としつつも、廃棄についても言及があった。
 今日、大量生産の、そして消費・廃棄が大きな問題となっている。マイクロプラスチック、オゾン破壊物質、さらに重大な二酸化炭素など温室効果ガスの廃棄。これらが生態系と人類を脅かしつつけている最大の問題。
 かなり以前から、認識は生産関係などの人間と人間の関係よりも(同時に)、人間活動の全体と生態系・地球との関係が、より大きな問題となっている。人間活動による、地球システムの攪乱が、人間の存立基盤そのものを破壊しつつあるという事。
 これは「持続可能社会」論へとつながり、今日に至っています。私のブログのタイトルのサスティアビリティの事です。
 次に、ガイヤ仮説です。地球が、あたかも“一つの生命体”である。
 ような自己調節機能を有するとする理論です。惑星地球の自動調節機能の一つとして、温度調節機能を上げている。
 過去、地球全体が氷ついた時期もあれば、両極とも氷なない時期もあったが、概ね、氷もあるが大半は海洋が存在する気温を維持してきていること。その調整機能を生物・生態系が果たしているとする。その後、地球システム論へとすすむ。
 現在の資本主義社会、利潤追求一辺倒が解消されれば全て解決ではなく、最終的に生態系・地球への負荷を減らし、持続可能な関係に、人類が変えなければ、成長の限界破局どころか、生態系と地球システムの破局へと向かう。
 地球環境負荷の劇的低減をすすめながら、生産手段の社会化へと進む。このような生態系・地球環境破壊に関し、「市場の失敗」論、「外部経済」論を発展させるべし。(スターンレビューのような)
 などと、ササクレマルクス主義者は考えている。