サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

中国の南シナ海の権利、認めず−国際司法判決

 都知事選、宇都宮さんが立候補を辞退されました。忸怩たる思いもあったでしょうが、大所高所から英断された宇都宮さんを称えたいと思います。
 これで都民・野党統一側は、絶好のチャンスを迎えました。面白くなってきました。
 さて今日は、南シナ海問題の国際司法機関の常設仲裁裁判所の判決問題です。
 いずれもフィリピンの訴えを認めて、この海域での中国の主張を認めない判決を下した。
 自国から遠く離れた他国に近い広大な海域の中の岩礁を埋め立てて人工島をつくり、軍事施設までつくろうとするのは、だれが見ても認めがたいことだ。
 判決では、「九段線」についての中国の主張、「歴史的権利」は、公海上で他国同様に漁業や航海で利用したに過ぎないとした。
 南シナ海の人工島は、満潮時海面下になる低潮高地であり、島と認めず、人間が住んだり経済活動を行える岩とも認めず排他的経済水域も認めなかった。
 軍事基地なんてとんでもない。中国政府は、判決に従った行動をとるべきだ。
 (日本の沖ノ鳥島の問題も、個人的には、国家の権益に帰属させるよりも、地球環境保全の立場に立って判断すべきとも思う。各国もそういう方向に広げるべきだと思う。南極は南極条約にで非軍事化、領土主権の放棄などをうたっている。地球環境の立場で自然を残し、国家や企業、人類の欲の対象から外すエリアを広げるべきと思う)
 大国として、国際法の順守しなければならない。何より中国国民がその立場にたって政府に求めるのが国のあり方として大事だ。南シナ海に面する他の国々も同じ司法判断を受けることになる。(具体的な岩、島の議論はあるだろうが)
 中国は、過去、日本など列強の侵略や介入を受けてきた歴史がある。その義憤は理解できる。だがさらにさかのぼる中国が大国だった時期には、周辺国への覇権をほしいままにした時期もあっただろう。経済力をつけてきた事で、その頃に戻ろうとするのは、国際社会は受け入れないだろう。
 同時に、大戦中にこの海域を支配した日本、そして米国が、軍事力による緊張ではなく、地域の軍縮と平和・共同の関係へと、中国を安心させるためのイニシアチブをとることも必要だ。
 なにより、どんな国でも、サンゴ礁を埋め立てるなど、環境破壊は厳に戒め、自然保護に努めなければなければならない。