サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

海のプラごみ 魚の量を超す?

 温暖化の心配をしていたら、こっちの方も恐ろしいことに…。
 ダボス会議世界経済フォーラムが発表した報告書は、驚く内容だ。(「共同」より引用)
 世界に海の漂うプラスチックの量が、これからも増え続けると、あと35年後の2050年には、重量換算でプラが魚の量を超すと予測する
 世界中のプラ生産は2014年で3億1100万トン、更に20年間で倍増する見込みだ。
 毎年800万トンのプラが海に流れこみ、対策をとらないと、魚量を上回るという計算だという。

 プラのリサイクル率は、約14%で、86%は廃棄されている状態。
 海に流れたプラスチックは、砕けたり紫外線などで分解され、5ミリ以下のマイクロプラスチックになる。やがて生態系に取り込まれ、食物連鎖をへて人間の体の中に入る可能性が高い。 攪乱物質、化学物質の問題もある。
 これらは、いずれも廃棄の問題だ。
 自然に還元しきれない物質、植物や海洋が処理しきれないほどのCO2排出も人間活動の廃棄物。
 「成長の限界」は、主に資源の枯渇問題で注目されたが、廃棄の問題も指摘していた。それが今、人類が直面する最大の問題だ。自らの強欲とのたたかい。
 巨大な「市場の失敗」が横たわる。人類の内部関係だけの「市場」の概念から、人類と生態系・地球システムの関係について、新しい概念の元に、人類の活動を制限しないと、やがてクラッシュする。
  海洋に漂うプラスチックごみ、2050年までに魚の量しのぐ 報告 AFP