サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

奥田知志インタビュー「人間と教育」

 「人間と教育」という季刊雑誌をもらい読んでいます。
 これに奥田知志さん(北九州ホームレス支援機構代表・牧師/奥田愛基さんの父)のインタビューが載っておりまして、なかなか方のようです。(引用・紹介します)

季刊人間と教育 88 特集:18歳選挙権と政治教育のゆくえ

季刊人間と教育 88 特集:18歳選挙権と政治教育のゆくえ

 奥田さん、いじめは承認をめぐる事例とし、「いじめの構造の根底には『認められないという不安』『存在不安』があるように思います。『認めてもらう』ためには支配者の傘下に入らざるをえない圧力がかかる。しかし、その圧力に屈服しても『認められるか』というと、全然そんなことはない。相手の色に染まっただけで、自分は消される。『個』として存在するなかで他者と出会えることが大事だと思います」と述べています。
 そしてアメリカなどの「経済的徴兵制」に関し、「若者は、貧困の上に、自分の存在意義がわからない状態に置かれることになる。そもそも貧困が社会参加を阻害し、他社性を喪失させ、結果、自己喪失状態になる。そんな時『君こそが日本を救える。世界を救えるのだ』と国家に意味づけされると戦場に向かうことになる」と。私もそう思います。
 奥田さんは、1988年から28年ホームレス支援をやり、2800人以上が路上から「自立」されたそうです。特徴は「診立て」で、ていねいに「聴き取り」「記録」するそうです。

 これもすごいと思いました。奥田さんの言葉です。
 「ホームレスとハウスレス」「ホームレスとは絆を失った人々」「絆は傷を含む」「助けてと言えた日が助かった日」「何が必要か/誰が必要か」
 こんな言葉は、コピー屋さんが、ただ考えては出てこないと思います。奥田さんの実体験、現場から出た言葉のように思えます。
 他にも「助ける側と助けられる側の固定化ダメです」⇒生徒たちに「助けてって言っていいんだよ」と言っている先生は、「助けて」と言っているか?など。
「『助けられる経験』は、自尊感情を生むと同じに、『助ける経験』は、自己有用性を生む。この両者が生徒にも先生にも必要です、と。なるほどわかる気がします。
 実は、奥田知志さん2月に熊本に講演でやってこられます。楽しみです。
 そして次は、奥田愛基さんを熊本によびたい。誰か呼んでくれませんか?阿部ひろみさんの応援に。